徳川
 今日11月9日は、1867年徳川15代将軍慶喜が二条城で大政奉還を宣言した日です。慶喜の政権を返すという申し入れを翌日調停が受け入れました。背景には、武力による倒幕を目指す薩長の存在がありました。貴賤を制す形で政権を返上したのです。大政奉還によって鎌倉時代からおよそ700年続いた武家政治の終わりを告げたまさに革命的な出来事でした。そして今出た革命は、もともとは単に政権が変わる事を指す言葉でした。しかし現在は、フランス革命など社会の変革を指します。そこできょうはこの意味の変化は何をきっかけに起きたかという問題です。革命は中国の儒教の経典『五経』の一つ、『易経』に登場するほど歴史のある言葉です。中国では皇帝は天命を受けて天下を治めていると考えられていました。革命の命とはこの天命のこと。そして、この革にはあらたまるという意味があります。ですから、王朝が変わることを天命があらたまったとして革命と呼び、日本でもずっとその意味でした。一方、支配されていた側による社会の変革は英語でリボリューションといいます。実は、明治時代、リボリューションを訳すのにぴったりという日本語がありませんでした。そこで、革命を訳語としてあてたのです。依頼革命は、現在の意味になっていったとされています。
 リボリューションを最初に革命と訳したのは西洋事情を書いた福沢諭吉だとされています